自家歯牙移植
(じかしがいしょく)
自家歯牙移植とは?

自家歯牙移植とは、自分の歯を抜いて、抜歯しなくてはいけない部分、もしくは失ってしまった場所に移植する方法です。
親知らずを「ドナー」として利用することで、人工物ではなく自分の歯を活かせるのが最大の特徴です。
自家歯牙移植のメリット
- 自分の歯なので「生体親和性」が高い
- インプラントに比べて手術の負担が
少ない場合がある - 周囲の歯や歯ぐきと調和しやすく、
自然な噛み心地 - 条件が合えば保険適用になる場合がある
自家歯牙移植の
デメリット・注意点
- ドナーとなる歯(親知らずなど)が必要
- 成功率は100%ではなく、歯根の形や
移植部位の状態によっては適応できない - 定着後も定期的なメンテナンスが必要
自家歯牙移植の流れ
カウンセリング
欠損部やドナー歯の状態を確認し、
治療可能か診断します。
精密検査
レントゲンやCTで歯や骨の状態を
チェックします。
移植手術
ドナー歯を抜歯し、欠損部へ移植します。
固定・安定化
ワイヤーやスプリント、縫合を行い、
一定期間固定します。
根管治療
移植した歯を長持ちさせるために根管治療を
行います。
補綴処置
被せ物をして噛み合わせの緊密化を図ります。
経過観察
数か月〜1年かけて定着を確認します。
自家歯牙移植が向いているケース
- 奥歯を失ったが、使っていない親知らずがある方
- ブリッジで健康な歯を削りたくない方
- インプラントが難しいケース
- 自分の歯にこだわりたい方
自家歯牙移植と
インプラントの違い
- 自家歯牙移植:
自分の歯を使うため、骨や歯ぐきと
なじみやすい。
ドナー歯(親知らず)が必要。 - インプラント:
人工のチタン製のボルトを埋め込む
方法。
ドナー歯がなくても治療可能。
メンテナンスについて
移植した歯を長持ちさせるには、定期的な検診とクリーニングが欠かせません。 噛み合わせや歯周病のコントロールを行うことで、移植歯をできるだけ長く保つことができます。
適応について
自家歯牙移植は、ドナーとなる歯の状態や移植先の骨の状態など、適応できる症例に限りがあります。
詳しくはカウンセリングにてご説明いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
患者様へのメッセージ

「抜いた歯を捨てずに活かす」という選択肢をご存じですか?
条件が合えば、自家歯牙移植はとても有効な治療方法です。
「インプラントしかない」と言われた方も、一度ご相談ください。
